「父性の復権」を読んで

今更ではありますが、「父性の復権(林道義)」を読んでみました。林道義氏というとユングの翻訳で有名な方ですが、私は今までユングというと河合隼雄氏の著書しか読んだことがなく、今回が初めての林氏の著書となります。
本書は出版されたとき色々と物議を呼んだそうですが、当時はあまり心理学に興味がありませんでしたのでそのことはしりませんでしたが、アマゾンのレビューなんかを読んで見るとなんとなく解るような気がします。でも本書を批判されている方はちょっと勘違いをされているようですね。林氏は「基本的に父も母も両方がもたなければならいと考えている」と言っています。実際、母親だけで沢山の方が立派に子供を育てられています。また、「父性」とはそういった性質に名前をつけた(概念化)です。
それはさておき、
実は林氏の著作を購入したのは本書が最初ではなく、ユングの「個性化とマンダラ」が最初なのですが、まだ読んでいなく積読(つんどく)状態ですので本書が最初となりました。
そのうち「元型論」も購入の予定に入っておりますので(資金は確保した)、今後、ユングのことを勉強したいと思っている私にとっては林氏の著書、訳書に触れる機会が増えてくると思われます。
父性とは
「自らの欲望をコンロールし、全体の将来を考えてリーダーシップをとり、各成員の調停をして取りまとめ、ルールを教えるという立派な人格」と「文化を伝承していく」には父性というのが必要ということです。その父性を発揮するのに適したのが父親で、最近、無気力の人が増えてきて、無気力現象ははっきりと父性の欠如からきている場合が多い。心理臨床家の中には心的エネルギーが低いだけとう患者が増えているそうです。
父性の条件
林氏は父性の条件として5つにまとめています。
1.まとめあげる力
しっかりとした価値観を持ち、家族をまとめあげ、原理原則を示す力、これには構成力が必要であると言っています。
構成力とは「異なった要素を意味ある全体へとまとめあげる力」です。
2.理念、文化の継承
3.全体的・客観的視点(この中で最も大切なので「公正な態度」だと言っています)
4.指導力
5.愛
以下自論
父親が父性をもって子供に接してもその影響力が強いのは子供が中学生ぐらいまででしょう。それまで子供は父親が知らないところで父親が知らない、教えてくれないことを身に付けていきます。しかし経済的には自立していないし、精神的にも不安定です。そうして子供も高校、大学、社会人、結婚、父親へと成長していきますが、その成長の過程の中で自分の父親を超える時が必ずあるのです。しかし子供に父性が足りないといつまでたっても自分の父親を乗り越えられない子供が出来てしまうのです。精神的に父親を乗り越えられない子供の中には物理的な行動(暴力)によって乗り越えようとしてしまいます。
リーダーを育成するのも父性が必要
巷の本屋にリーダーシップ育成の自己啓発関連の書物が沢山並んでいますが、このリーダーシップを育てるにはこの父性は欠かせないのでです。リーダーたるものは結果が全てですが、リーダーとはメンバーが100%以上の力を発揮できる環境を作り、掲げた目標を前向きに何がなんでも達成するという意欲が必要なのです。特に日本人は、その「場」を維持するために信念や決意・ルールを破っていまうことが多いように思います。目標を達成できなかった時の「よくがんばったよ」、「結果が全てじゃないよ」とかの慰めは母性の役割です。でも今はその「場」が良ければ何でもいい状態のような気がします。体制が違う国に行って女性と関係をもってハニートラップに引っかかる政治家とか、お金を積まれて自分の信念を曲げてしまう人とか(そういう人は信念なぞ持ち合わせていないか)、国家の機密を簡単に他国に売り渡すとか、そういった父性が足りない人の話は新聞をちょっと広げただけでも沢山載ってますね。
「エゴグラム」のCPに似ているなぁ
しかしこの「父性」はエゴグラムでいう「CP」にあたる部分に似てなくはないでしょうか?
エゴグラムとはご存知の方もいらっしゃると思いますが、精神科医のエリックバーン氏の「交流分析」をもとに個人のパーソナリティの構造を分析する手法です。
人には人格における構成要素として3つの要素があると言っています。
P(Parent:親)
A(Adult:成人)
C(child:子供)
この要素の組み合わせの強弱をグラフで表したものをエゴグラムと呼んでいます。
組み合わせには
CP(Critical Parent:批判的親)
NP(Nurturing Parent:保護的親)
A(Adult:成人)
FC(Free Child:自由な子供)
AC(Adapted Child:順応な子供)
の5つがあります。
この分析を行った時に、人は全ての要素を持っていますが、極端にある要素が高かったり、低かったりした結果が出た場合やはり問題がありますので自覚して行動する必要があるでしょう。
で、先ほどCPに似ているのではないかと言ったのはCPというのは「物事を批判的に見て、厳格に自分の信念を持って対処する」要素です。逆に母性的な部分はNPにあたります。因みにAは物事を冷静に客観的に見る要素で、Fは物事に囚われない自由な性格を持っています。ACは今で言う空気を読んで物事にあたる要素です。
経営者にとって必要な要素
このCPというのは会社などの組織の頂点に立つ人にとっては欠かせない重要な要素です。信念と明確な目標をもって組織の全体、利益、幸福を考えなければ会社・組織は潰れてしまいます。しかしこのCPが強すぎてもいけません。組織を枠に縛りつけ硬直させてしますからです。この辺りは状況を見て他の要素を意識的に使うしかありません。要はバランスの問題ですね。
最後に、「父性の復権」にエゴグラムを絡めたら本題とは違うエゴグラムの方が文章が長くなってしまいました。最後まで読んでいただいた方には、僕の拙い文章を最後まで読んでいただきありがとうございます。
この文章を書いていて思うのは、「先の戦争で日本は悪いことをしたよね」といって、あれもこれも軍国主義につながるから無くしてしまえという風潮が今だ60年以上も経って蔓延っていることです。なんかそれらの主張を聞いていると日本人であること自体「罪」といっているような気がします。そうやって今の日本人の男達はどんどん去勢されていくのかなぁ~と感じるのです。あげくの果ては、痴漢と間違われるのがイヤと「男性専用車両を作ってくれ」とな、行き過ぎにも程があります。痴漢は犯罪ですが、これでは男が女性に対して怖がっているといか思えません。男女平等とかいいながら結局は「性別隔離政策」のようになってしました。これでは少子化にもなるわなぁー。正々堂々と異性に接せられない卑怯な男性を作ったのはやはり去勢されたからですよ、あと男に残されたのてんのは腕力ぐらいだもん。腕力が無い人はコソコソするしかないからこんなことになるんだと思います。変な時代になりましたね。
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